XAU / USD3,996−0.70%ドル指数 DXY101.81+0.20%米10年金利5.00%+4bp実質金利 10Y2.66%+2bpWTI原油103.27+3.82%S&P 5007,623.68−0.52%日経22562,693.16−0.34%BTC / USD80,381−0.53%
No. 25平日更新
2026年10月26日(月)
TEITEN定点資金の流れで読む、今日の市場
No. 252026年10月26日(月)

2026/10/26(月)|金は3,996ドルで4,000ドルを割って引ける(−0.70%)。Brentは116.72ドルと半年ぶりの高値、米10年債は5.00%へ戻し、ダウは−1.23%

10/23の米国は、原油高が株全体の重荷に変わった。Brentはフーシ派のサウジ攻撃とホルムズ海峡の緊張で116.72ドル(+3.14%)と4月末以来の高値で清算し、運輸株が売られてダウは−1.23%。米10年債は5.00%(+4bp)へ戻し、ドル指数は101.81(+0.20%)。金はUSAGOLDの確定値で3,996.18ドル(−0.70%)と、4,000ドルを割って引けた。

Financial and Marketing M16編集:村瀬 一郎2026.10.26 発行更新 08:45 JST
XAU / USD
3,996
−0.70%
ドル指数 DXY
101.81
+0.20%
米10年金利
5.00%
+4bp
実質金利 10Y
2.66%
+2bp
WTI原油
103.27
+3.82%
S&P 500
7,623.68
−0.52%
日経225
62,693.16
−0.34%
BTC / USD
80,381
−0.53%
本日の要点
  1. 金の現物はUSAGOLDの確定値で3,996.18ドル(10/23、−28.20ドル、−0.70%)と4,000ドルを割って引けた。日中は3,975ドル近くまで下げ、7月20日以来の安値(Reuters、FinanceFeeds経由)。日曜の読み取りは4,002.06ドル。
  2. 原油は3週続伸。Brent12月限は116.72ドル(+3.55ドル)と4月29日以来の高い清算値、WTI12月限は103.27ドル(+3.80ドル)。フーシ派がサウジのエネルギー施設を攻撃した(Reuters、FinanceFeeds経由)。
  3. 米10年債は5.00%(+4bp)、2年債は4.69%(+4bp)、実質金利は2.66%(+2bp)、期待インフレ率は2.34%(+2bp)(財務省、FRED)。ミシガン大学の5年先の期待インフレは3.5%へ上がった。
  4. 米国株は3指数がそろって下落。ダウは52,215.16(−1.23%)、S&P500は7,623.68(−0.52%)、Nasdaqは25,955.34(−0.21%)。航空株が燃料高で売られた(Yahoo Finance)。VIXは19.45。
  5. 東京は10/23に日経平均62,693.16円(−0.34%)、日経VIは38.25(+6.34%)。BTCは80,381ドル(10/26 08:02 JST時点)。BTC現物ETFの資金フローと日本10年債の10/23分は未確認。
テクニカル・レベル
  1. レジスタンス4,12510/20のUSAGOLD確定値(4,124.85ドル)。10/22の急落で割り込んだ週の前半の下値
  2. レジスタンス4,068Kitcoが挙げた最初の抵抗(4,068〜4,079ドル)
  3. レジスタンス4,02410/22のUSAGOLD確定値(4,024.38ドル)。急落した日の引けの水準
  4. 現在値3,99610/23のUSAGOLD確定値(3,996.18ドル)。4,000ドルを割って引けた。10/25 17:04 山岳部時間の読み取りは4,002.06ドル
  5. サポート3,97510/23の日中安値の近辺(約3,975.23ドル、Reuters、FinanceFeeds経由)。7月20日以来の安値
  6. サポート3,950複数のテクニカル分析が挙げる3,940〜3,960ドルの帯(FinanceFeeds)
  7. サポート3,900夏に反発した4,000〜3,900ドルの支持帯の下端(Kitco、Jesse Colombo氏)

2026/10/26 08:45 JST(10/23の米国セッションを扱います)


Macro Theme

10/23の米国は、原油高が株全体の重荷に変わった日だった。Brentはフーシ派によるサウジのエネルギー施設への攻撃とホルムズ海峡の緊張で116.72ドル(+3.14%)と4月29日以来の高い清算値をつけ、航空株などの運輸株が売られた(Reuters、FinanceFeeds経由、Yahoo Finance)。ダウは52,215.16(−1.23%)、S&P500は7,623.68(−0.52%)、Nasdaqは25,955.34(−0.21%)と、3指数がそろって下げた。

資金フロー今日の流れ
  1. フーシ派が サウジを攻撃
  2. Brentは 半年ぶり高値
  3. 株は原油高で そろって下落
  4. 金は 節目を割る
サウジへの攻撃フーシ派・ホルムズ海峡
原油の買い Brent 116.72ドル
期待インフレ上昇 10年BEI 2.34%
株はそろって下落 ダウ −1.23%
金利は戻す 10年債 5.00%
金は節目割れ 3,996ドル(確定値)

サウジへの攻撃で原油が上げ、燃料高が運輸株に広がった。金利は戻し、金は4,000ドルを割って引けた

金利の低下は1日で止まった。米10年債は5.00%(+4bp)へ戻し、実質金利は2.66%(+2bp)、期待インフレ率は2.34%(+2bp)。ドル指数も101.81(+0.20%)と小反発した。前日に追い風だった金利とドルが逆風へ回り、金はUSAGOLDの確定値で3,996.18ドル(−0.70%)と、4,000ドルを割って引けた。ただし下げ幅は前日の−2.81%より小さく、日曜夜の読み取りは4,002.06ドルと節目の上にある。

資金原油買い(Brent 116.72ドル)/ 株売り(ダウ −1.23%)/ 米国債小幅売り(10年債 5.00%)/ 金売り(3,996ドル)

Market Drivers

① サウジへの攻撃:Brentは116.72ドル、3週続伸

Brent12月限は+3.55ドルの116.72ドル、WTI12月限は+3.80ドルの103.27ドルで清算した(Reuters、FinanceFeeds経由。Yahoo Finance BZ=F・CL=Fの終値と一致)。Brentは日中に117ドルを超えた。イランの支援を受けるフーシ派がサウジ各地でエネルギー施設を含む攻撃を行い、サウジ・アラムコは10/22にダーランの本社に退避を命じた(FinanceFeeds)。イラン革命防衛隊は北部湾岸でタンカー4隻が攻撃され、3隻が機雷で航行不能になったと主張したが、独立した確認は取れていない(FinanceFeeds)。Brentは週間で約6%上げた。

指標ミシガン大の期待インフレが上昇
消費者信頼感指数10月確報上振れ
予想46.3
結果48
5年先の期待インフレ(10月確報)3.5%前月3.3%から上昇

棒は0起点。予想との差が小さければ棒の差も小さい

週末の10/24にも、フーシ派はヤンブーのアラムコ施設、ラービグの製油所、東西パイプラインなどを攻撃したと主張した。連合軍はヤンブーとターイフに向かった弾道ミサイル2発を迎撃したと発表したが、施設に被害が出たかは確認されていない(IBTimes India)。

量は戻っているのに、価格は攻撃の確率で上がる構図が続いた。トランプ大統領は、海峡を通る原油は戦前より多いと述べている(FinanceFeeds)。

② 原油高が株に波及:ダウは−1.23%、航空株が売られる

ダウは600ドルを超えて下げた。燃料費の上昇でユナイテッド、デルタ、アメリカンの航空株が売られ、アメリカン・エキスプレスは約5%の人員削減を発表して約3%下げた(Yahoo Finance)。AI関連の売りは前日より和らぎ、メタやテスラは下げ止まった。サイバーセキュリティ株はEvercore ISIの調査を受けて上げた(Yahoo Finance)。S&P500とNasdaqは2週続落、ダウは週間では上げて終えた。

前日はAI関連に集中した売りが、この日は原油高を通じて景気敏感株に広がった。Nasdaqの下げが最も小さく、ダウの下げが最も大きいという、前日とは逆の並びになった。

③ 期待インフレの上昇:金利の低下が止まる

ミシガン大学の10月の消費者信頼感指数(確報)は48.0で、速報の46.3から上方修正された(Newsquawk)。1年先の期待インフレは4.7%で横ばい、5年先は前月の3.3%から3.5%へ上がった(Rallies)。S&P Globalの10月PMI速報は総合57.6(前月58.4)、製造業56.0、サービス業57.9だった(Rallies)。FF金利先物が織り込む10月の利上げ確率は約5%で、週初めの15%から下がった(Yahoo Finance)。12月までの追加利上げは約78〜81%と、週の初めの約90%から下がった(Reuters、FinanceFeeds経由)。

利上げ観測は和らいだのに、長期金利は上がった。期待インフレ率の+2bpが10年債の+4bpの半分を占め、原油高が名目金利を押し戻した形である。

情報元:


金利(起点)

米10年債利回り:5.00%(10/23、財務省 日次イールドカーブ。10/22は4.96%で+4bp。FRED DGS10の10/22分も4.96%で一致。Yahoo Financeは取引中に「5%を下回ったまま」と伝えたが、系列の値を採る)

金利金利の低下は1日で止まった
米10年債5.00%▲ +4bp2年債との差は31bp
実質金利2.66%▲ +2bp
原油高が期待インフレへ

10年債の+4bpは、実質金利の+2bpと期待インフレ率の+2bpに分かれる。原油高とミシガン大学の期待インフレの上昇が、名目金利を押し戻した。

定点米10年債利回り直近20号
高 5.31%10/6 安 4.96%10/23 10/26 5.00%

米2年債利回り:4.69%(10/23、財務省。10/22は4.65%で+4bp)

米30年債利回り:5.33%(10/23、財務省。10/22は5.29%で+4bp)

日本10年債利回り:2.914%(10/22、財務省の最新掲載分。10/21は2.923%で−0.9bp。10/23分は未掲載)

実質金利(TIPS10年):2.66%(10/23、財務省 実質利回りカーブ。10/22は2.64%で+2bp。FRED DFII10の10/22分も2.64%で一致)

期待インフレ率(10年BEI):2.34%(10/23時点、FRED T10YIE。10/22は2.32%で+2bp)

10年債の+4bpは、実質金利の+2bpと期待インフレ率の+2bpに分けられる。前日の−17bpは7割が実質金利だったが、この日の戻りは半分が期待インフレで、原油高とミシガン大学の5年先の期待インフレの上昇が効いた。曲線は全体に4bp上がり、2年と10年の差は31bpで変わらない。日米の金利差は10/22の値どうしで約2.05ポイント(4.96% − 2.914%)と、10/21の約2.21ポイントから縮んだ。

資金名目5.00%(+4bp)実質2.66%(+2bp)+ 期待インフレ2.34%(+2bp)(10/23)
資金米国債小幅売り(2年・10年・30年とも+4bp)

情報元:


ドル

DXY:101.81(10/23終値、10/22終値101.61から+0.20%、Yahoo Finance DX-Y.NYB)。前号で読み取り101.62とした10/22は、終値101.61で確定した

定点ドル指数(DXY)直近20号
高 102.5310/15 安 100.909/24 10/26 101.81

USD/JPY:156.81(10/23 ニューヨーク17時、10/22の156.76から+0.03%、Yahoo Finance JPY=X 1時間足)。前号で未確認とした10/22のニューヨーク17時は156.76

EUR/USD:1.1204(10/23 ニューヨーク17時、10/22比−0.13%、Yahoo Finance EURUSD=X 1時間足)

ドルは小幅に買い戻されたが、102には届かなかった。米金利の戻りに沿った動きで、株安の日に逃避のドル買いが起きたとは言いにくい。ドル円は前日の円高の水準でほぼ動かなかった。

資金ドル小幅買い(DXY 101.81)/ 円横ばい(156.81円)

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商品

WTI:103.27ドル(+3.80、+3.82%、12月限の10/23清算値、Reuters(FinanceFeeds経由)。Yahoo Finance CL=Fの終値と一致)

定点金(XAU/USD)直近20号
高 4,2809/28 安 3,99610/26 10/26 3,996ドル

Brent:116.72ドル(+3.55、+3.14%、12月限の10/23清算値、Reuters(FinanceFeeds経由)。Yahoo Finance BZ=Fの終値と一致)。4月29日以来の高い清算値。前号の10/22清算値113.17ドルもBZ=Fの終値と一致した。なお日曜夜のBZ=Fの読み取り(110.58ドル、10/25 18:52 ニューヨーク時間)は、Investing.comが10/25に1月限へ切り替わったと示しており、限月をまたいだ値の可能性がある。値下がりとしては読まない

金(現物):3,996.18ドル(10/23、USAGOLD価格履歴の確定値。10/22確定値4,024.38ドルから−28.20ドル、−0.70%)。表の前日比欄は−28.02ドルで、確定値どうしの差と18セント合わない。FinanceFeedsは米国東部15:06に3,996.71ドル(GoldPrice.com)、日中安値を約3,975.23ドル(Reuters)と伝えた。前号で読み取り4,027.69ドルとした10/22は、確定値4,024.38ドルだった(前号の−2.73%は確定値どうしで−2.81%)。10/25 17:04 山岳部時間の読み取りは4,002.06ドル

金先物(COMEX期近):4,007.90ドル(10/23終値、10/22終値4,060.40ドルから−1.29%、Yahoo Finance GC=F。参考値。前号で未確認とした10/22の先物の値は4,060.40ドル)

Macro Drivers(三軸)

実質金利:2.66%へ小幅に上昇(+2bp)。前日の−12bpのうち一部を戻した

金金利が戻り、節目を割る
軽い側
  • 金
重い側
  • 実質金利 2.66%(+2bp)
  • ドル 101.81(+0.20%)
XAU/USD3,996ドル▼ −0.70%日中は約3,975ドル、7月20日以来の安値(Reuters)

三軸のうち金利とドルが逆風に回った。下げ幅は前日より小さく、換金売りは細ったと読める。

ドル:101.81で小反発(+0.20%)

地政学:フーシ派のサウジ攻撃、ホルムズ海峡でのタンカーへの攻撃の主張。緊張は高いまま

資金フロー結論

前日は三軸がそろって追い風の中で−2.81%と急落した。この日は実質金利とドルが逆風に回り、金は素直に下げた。下げ幅は−0.70%と前日の4分の1で、換金売りの勢いは細ったと読める(推測を含む)。Reutersは週間で4%近い下げ、7月20日以来の安値と伝え、投資家がほかの資産の損失を埋めるために貴金属を売ったと報じた(FinanceFeeds経由)。Capital EconomicsのHamad Hussain氏は、原油高が実質金利を長く高止まりさせうると述べた(同)。地政学の緊張は、この日も金ではなく原油に向かった。

資金原油高期待インフレと金利が戻る金は4,000ドルを割って引ける(下げ幅は縮小)

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株

S&P 500:7,623.68(−39.75、−0.52%)(10/23終値、Yahoo Finance ^GSPC。FRED SP500の10/21分7,757.17は前々号の値と一致。10/22分は未掲載)

注目恐怖指数の日米
  • VIX▲ +2.21%米国は19台で小幅上昇
  • 日経VI▲ +6.34%東京は38台へ上昇

Nasdaq総合:25,955.34(−53.52、−0.21%)(10/23終値、Yahoo Finance ^IXIC)

ダウ平均:52,215.16(−652.82、−1.23%)(10/23終値、Yahoo Finance ^DJI)

日経225: 62,693.16円(−214.68円、−0.34%、10/23終値、Yahoo Finance ^N225)

米国は前日と逆の並びになった。ダウが最も大きく下げ、Nasdaqが最も小さい。原油高で航空株などの運輸株が売られ、AI関連は下げ止まった。金利の+4bpは成長株に重かったはずだが、Nasdaqは小幅安にとどまった。

東京は10/23、米国のハイテク株安を受けて続落したが、下げは−0.34%と小さかった。10/26の東京は、ダウの下げと原油高、FOMCと日銀会合を控えた様子見の中で始まる。

資金運輸株・景気敏感株売り(ダウ −1.23%)/ AI関連下げ止まり(Nasdaq −0.21%)/ 日本株小幅売り(日経平均 −0.34%)

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Crypto

BTC:80,381ドル(10/26 08:02 JST時点、CoinGecko)。10/25のUTC 0:00の基準値80,811ドルから−0.53%。基準値は10/23が81,328ドル、10/24が81,102ドル(−0.28%)、10/25が80,811ドル(−0.36%)と、週末も小さく下げ続けた

実質金利が+2bp、Nasdaqが−0.21%と、どちらも小さな動きの日に、BTCも小幅安にとどまった。金が−0.70%で4,000ドルを割ったのと同じ向きで、代替資産はそろって弱い。8万ドルの節目に近づいている。

現物ETFの資金フローは、10/22分・10/23分とも未確認(Farsideの表を取得できなかった)。

資金BTC小幅売り(8.0万ドル台)/ 金売り / ハイテク株小幅売り

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Volatility

VIX:19.45(10/23終値、10/22の19.03から+0.42、+2.21%、Yahoo Finance ^VIX。FRED VIXCLSの10/22分19.03は前号の値と一致)

日経VI:38.25(10/23終値、10/22の35.97から+2.28、+6.34%、Yahoo Finance ^NKVI.OS)

米国の恐怖指数は19台で落ち着いたが、東京は38台へさらに上がった。日米の比は前日の1.9倍から2.0倍へ開いた。日経平均の下げは−0.34%と小さいのに、オプションの値段は上がった。FOMCと日銀会合が重なる週を前にした警戒と読める。

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今日の資金フロー

サウジへの攻撃原油高期待インフレと金利が戻る株はそろって下落、金は4,000ドル割れ
資金原油買い(Brent 116.72ドル、WTI 103.27ドル)
資金米国債小幅売り(10年債 5.00%)= 実質金利 +2bp + 期待インフレ +2bp
資金運輸株売り(ダウ −1.23%)/ 金売り(3,996.18ドル)/ BTC小幅売り

総括:前日はAI株安が金利を押し下げたが、この日は原油高が金利を押し戻した。金は前日の追い風が逆風に変わって4,000ドルを割って引けたが、下げは小さく、換金売りの勢いは前日より弱かった。


マーケットポジション(中期の歪み)

最大の歪みは、原油が上げるほど金が売られる関係である。Brentは週間で約6%上げ、地政学の緊張は高まっているのに、金は週間で4%近く下げた。原油高は期待インフレを通じて12月の利上げ観測を支え、実質金利の低下を止める。Capital Economicsの指摘どおり、地政学は金の買い材料ではなく、金利を通じた売り材料として効いている。

二つ目は、期待インフレの家計と市場のずれ。ミシガン大学の5年先の期待インフレは3.5%なのに、市場の10年BEIは2.34%。家計が感じる物価の上昇を、債券市場はまだ十分に織り込んでいない。原油高が続けば、このずれは市場の側が詰める形で縮む可能性がある。

三つ目は、東京の警戒の強さ。日経VIは38.25とVIXの2倍に開き、日経平均の下げが小さい日にも上がった。週の後半にFOMC、大型ハイテク決算、PCE、日銀会合が重なり、東京は米国の結果を一度に受ける。


Next Flow(短期)

シナリオA:4,024ドルを戻す

フーシ派の攻撃の被害が限られ、Brentが110ドル台前半へ戻る期待インフレ率が2.3%を割り、実質金利が2.6%台前半へ下がる換金売りが止まり、金は10/22確定値の4,024ドルを戻して、4,068ドル(Kitcoの最初の抵抗)を試す

シナリオB:3,975ドルの日中安値を割る

サウジやホルムズ海峡への攻撃が続き、Brentが120ドルに近づく期待インフレ率と実質金利が上がり、10/28のFOMCで12月の利上げが意識される金は日中安値の3,975ドルと3,950ドルの帯を割り、3,900ドルを試す

シナリオC:FOMCまで4,000ドルを挟む

原油は110〜120ドルで高止まりし、米10年債は5%前後で動かない10/28のFOMCとハイテク決算を待って売り買いとも細る金は3,975〜4,024ドルの中で方向が決まらず、FOMCの結果待ちになる

Market Bias(短期)

ややリスクオフ。原油高が株全体の重荷に変わり、金利の低下も止まった。金は4,000ドルを割って引けたが、下げ幅は前日より小さい。10/28のFOMCと大型決算を前に、節目の攻防が続く。

最優先の監視項目は3つ。

  • 金:4,000ドルを引けで戻すか。下は日中安値の3,975ドルと3,950ドルの帯
  • 原油:Brentの116ドル。フーシ派のサウジ攻撃とホルムズ海峡。120ドルに近づくか
  • 政策と決算:10/27〜28のFOMC(据え置き予想、12月の利上げへの示唆)、10/28のアルファベット・マイクロソフトの決算、10/29の米PCEとGDP速報

本日の市場スケジュール(JST)

  • 10/26 中国共産党の五中全会(〜10/29)、独10月Ifo景況感指数
  • 10/27 FOMC(1日目)、米9月耐久財受注、イスラエル総選挙
  • 10/28 FOMC政策金利の発表(日本時間10/29 3:00)、アルファベット・マイクロソフトの決算
  • 10/29 米7〜9月期GDP速報・9月PCE、ECB理事会、アマゾンの決算
  • 10/29〜30 日銀金融政策決定会合、展望レポート
  • 11/3 米中間選挙

情報元:


2026/10/26 08:45 JST 時点。主要トリガーはサウジへの攻撃で116.72ドルをつけたBrent、5.00%へ戻した米10年債、−1.23%と下げたダウ、4,000ドルを割って3,996ドルで引けた金。