XAU / USD4,088+0.65%ドル指数 DXY101.59+0.08%米10年金利4.84%−6bp実質金利 10Y2.60%−4bpWTI原油90.52+2.72%S&P 5007,353.73−4.36%日経22561,077.90−1.79%BTC / USD80,443+3.95%
No. 34平日更新
2026年11月6日(金)
TEITEN定点資金の流れで読む、今日の市場
No. 342026年11月6日(金)

2026/11/06(金)|AI株の急落でNasdaqは−5.52%、S&P500は−4.36%。米2年債は4.46%へ12bp低下、金は4,088ドルで小幅高、WTIは90ドル台へ戻す

民主党の勝利でデータセンターへの規制が強まるとの見方が広がり、半導体株指数は−12.25%、Nasdaqは−5.52%と急落した。VIXは28.18へ7割上げた。12月の利上げ確率は約7割へ下がり、米2年債は4.46%へ12bp下げた。金は読み取りで4,088ドル(+0.65%)、WTIはタンカー攻撃で90.52ドルへ戻した。

Financial and Marketing M16編集:村瀬 一郎2026.11.06 発行更新 08:30 JST
XAU / USD
4,088
+0.65%
ドル指数 DXY
101.59
+0.08%
米10年金利
4.84%
−6bp
実質金利 10Y
2.60%
−4bp
WTI原油
90.52
+2.72%
S&P 500
7,353.73
−4.36%
日経225
61,077.90
−1.79%
BTC / USD
80,443
+3.95%
本日の要点
  1. 民主党の勝利でデータセンター建設への規制が強まるとの見方が広がり、半導体株指数は−12.25%、エヌビディアは−9.26%と急落した(Yahoo Finance、CNBC)。
  2. S&P500は7,353.73(−4.36%)、Nasdaqは24,315.00(−5.52%)で調整局面入り、ダウは−3.44%。VIXは28.18へ+69.66%。日経平均は11/5に−1.79%の61,077.90円だった。
  3. 米2年債は4.46%へ−12bp、10年債は4.84%へ−6bp、実質金利は2.60%へ−4bp(財務省)。12月の利上げ確率は82.7%から70.1%へ下がった(CME FedWatch、CNBC)。
  4. 金はUSAGOLDの11/5の読み取りで4,087.97ドル(+0.65%)。日中はKitco表示で4,128.54ドルまで上げた。ドル指数は読み取りで101.59(+0.08%)とほぼ横ばい。
  5. WTIは90.52ドル(+2.72%)、Brentは98.29ドル(+3.88%)と反発した(CNBC、investingLive)。ホルムズ海峡でタンカーへの攻撃が続いた。BTCは11/5の米国セッション後の値が未確認。
テクニカル・レベル
  1. レジスタンス4,12911/5の日中にKitcoが表示した4,128.54ドル
  2. レジスタンス4,100節目。11/5の確定値の前に届かなかった水準
  3. 現在値4,08811/5 USAGOLDの読み取り(4,087.97ドル、16:03 山岳部時間)
  4. サポート4,06211/4確定値4,061.52ドル
  5. サポート4,000節目。11/4に取り戻した水準
  6. サポート3,975Kitcoが挙げた支持。11/3まで抵抗だった水準

2026/11/06 08:30 JST(11/5の米国セッションを扱います)


Macro Theme

11/5の米国市場は、前日の選挙後の上げを一日で失った。民主党が上下両院の多数を確保したことで、データセンターの建設やAI開発への規制が強まり、AIの設備投資が遅れて高くつくとの見方が広がった(Fox Business、CNBC)。半導体株指数は9,011.14(−12.25%)、エヌビディアは−9.26%と急落し、S&P500は7,353.73(−4.36%)、Nasdaqは24,315.00(−5.52%)で、Nasdaqは10月の最高値から1割超下げた調整局面に入った。VIXは28.18(+69.66%)へ跳ねた。

資金フロー今日の流れ
  1. 民主党勝利で AI規制を警戒
  2. 半導体株 12%超安
  3. 利上げ観測 7割へ後退
  4. 金は 4,088ドル
民主党が上下両院データセンター規制を警戒
AI・半導体株の投げ 半導体株指数 −12.25%
短期金利の低下 米2年 4.46%
株は全面安 S&P500 −4.36%
恐怖指数が急騰 VIX 28.18
金は小幅高 読み取り4,088ドル

選挙の結果を、市場はAIの設備投資が遅れる材料として読み直した

株の急落を受けて、12月の利上げ確率は前日の82.7%から70.1%へ下がった(CME FedWatch、CNBC)。新規失業保険申請は18.9万件と予想を下回り、Fed高官からも利上げを支持する発言が続いたが、米2年債は4.46%へ12bp下げ、10年債の4.84%(−6bp)より大きく下げた。実質金利は2.60%へ4bp下げた。金はUSAGOLDの11/5の読み取りで4,087.97ドル(+0.65%)と、株の投げ売りの日でも換金売りに押されなかった。原油はタンカーへの攻撃が続いて戻し、WTIは90.52ドル(+2.72%)で引けた。

資金AI・半導体株売り(半導体株指数 −12.25%、Nasdaq −5.52%)/ 米国債の短い年限買い(2年 4.46%、−12bp)/ 金小幅買い(4,088ドル、+0.65%)

Market Drivers

① 民主党の勝利が、AIの設備投資への逆風として読み直された

電気料金の上昇でデータセンターの建設は政治の争点になっており、民主党の一部からは新しい計画の制限や一時停止を求める声が出ている(Fox Business)。サンダース上院議員は全国でのデータセンターの一時停止を求めてきた(CNBC)。eToroのRochlitz氏は「市場はAIのインフラ整備が遅く、高くつくようになると解釈している」と述べた(Fox Business)。半導体ではAMDとマイクロンが約15%、ブロードコムが約10%下げた(CNBC)。テスラは−10.77%だった(Fox Business)。

指標失業保険の申請は予想を下回った
新規失業保険申請万件下振れ
予想19.6
結果18.9
12月の利上げ確率(%)70.1前日は82.7%(CME FedWatch)

棒は0起点。予想との差が小さければ棒の差も小さい

前日に「戦争の終わり」として買われた選挙の結果が、一日で「AIへの規制」として売られた。NomuraのMcElligott氏は、ヘッジファンドが今年の利益を守るために主力株を手放していると書いた(Yahoo Finance)。個人投資家の個別株の売り越しは3.58億ドルと、2020年3月17日以来の大きさだった(Yahoo Finance)。

② 株の急落で利上げ観測が下がり、短い年限が買われた

新規失業保険申請(10/31までの週)は18.9万件で、予想の19.6万件を下回った(investingLive、CNBC)。非農業部門の労働生産性は+3.6%、単位労働コストは−0.7%だった(CNBC)。リッチモンド連銀のバーキン総裁とクリーブランド連銀のハマック総裁は、緩やかな利上げが妥当だとの考えを示した(investingLive)。それでも12月の利上げ確率は82.7%から70.1%へ下がった(CME FedWatch、CNBC)。

指標と高官の発言は利上げを支えたが、株の急落がそれを上回った。米2年債は12bp下げて4.46%、10年債との差は32bpから38bpへ開いた。

③ 英中銀が利上げし、原油はタンカー攻撃で戻した

英中銀は政策金利を0.25ポイント上げて4.00%とした。8対1の決定だった(FXStreet、Yahoo Finance)。ベイリー総裁は、中東の紛争が解決しない限り、最後の利上げにはならないとの考えを示した(Yahoo Finance)。原油はイラン革命防衛隊が、ホルムズ海峡を許可なく通ろうとしたタンカー2隻とタグボートが火災を起こしたと発表し、WTIは90.52ドル(+2.72%)、Brentは98.29ドル(+3.88%)で引けた(CNBC)。

前日の8%超の下げのあと、戦争の終結は近いという読みは一部巻き戻された。Eurasia Groupは合意の確率を20%から10%へ下げ、膠着が続く確率を15%から30%へ上げた(CNBC)。

情報元:Fox Business、CNBC、Yahoo Finance ほか3件

金利(起点)

米10年債利回り:4.84%(11/5、財務省 日次イールドカーブ。11/4の4.90%から−6bp。FRED DGS10の11/4分4.90%は前号の値と一致)

金利下げたのは短い年限
米2年債4.46%▼ −12bp利上げ観測の後退
実質金利2.60%▼ −4bp2.60%へ−4bp
株の急落が利上げ観測を削った

失業保険の申請は18.9万件と少なかったが、株の急落で12月の利上げ確率は70.1%へ下がった。10年債の−6bpのうち実質金利が−4bpを占めた。

定点米10年債利回り直近20号
高 5.24%10/13 安 4.84%11/6 11/6 4.84%

米2年債利回り:4.46%(11/5、財務省。11/4は4.58%で−12bp)

米30年債利回り:5.25%(11/5、財務省。11/4は5.28%で−3bp)

日本10年債利回り:2.855%(11/4時点、財務省 国債金利情報。11/2の2.817%から+3.8bp)

実質金利(TIPS10年):2.60%(11/5、財務省 実質利回りカーブ。11/4の2.64%から−4bp。FRED DFII10の11/4分2.64%は前号の値と一致)

期待インフレ率(10年BEI):2.24%(11/5時点、FRED T10YIE。11/4は2.26%で−2bp)

10年債の−6bpは、実質金利の−4bpと期待インフレ率の−2bpに分かれた。前号は原油安で期待インフレ率が下げる形だったが、今回は原油が戻る中で実質金利が下げた。株の急落で利上げ観測が削られたためで、その分だけ2年債が−12bpと大きく下げた。2年と10年の差は32bpから38bpへ開き、30年債は−3bpにとどまった。日米の金利差は、米国の11/5(4.84%)と日本の11/4(2.855%)で約1.99ポイント(日付がずれるため目安)。

資金名目4.84%(−6bp)実質2.60%(−4bp)+ 期待インフレ2.24%(−2bp)(11/5)
資金短い年限買い(2年 −12bp)/ 長い年限小幅買い(30年 −3bp)
情報元:米財務省、FRED、財務省 ほか3件

ドル

DXY:101.59(11/5 17:53 ニューヨーク時間の読み取り、Yahoo Finance DX-Y.NYB。11/4終値101.51から+0.08%)。11/5の終値を伝える報道を確かめられなかったため、読み取りを時刻つきで載せる。前号で読み取りとして載せた11/4の101.51は、確定した終値でも101.51だった

定点ドル指数(DXY)直近20号
高 102.5310/15 安 101.5111/5 11/6 101.59

USD/JPY:157.66(11/5 ニューヨーク17時、11/4の158.43から−0.49%、Yahoo Finance JPY=X 1時間足。investingLiveは157.64と伝えた)

EUR/USD:1.1222(11/5 ニューヨーク17時、11/4の1.1232から−0.09%、Yahoo Finance EURUSD=X 1時間足)

ドルは指標の強さで買われたが、株の急落で上げを失い、ほぼ横ばいだった。主要通貨の中で円が最も強く、ドル円は157円台半ばへ下げた。日銀の議事要旨で利上げを続けることに委員がそろったことと、株安による円買いが重なった(FXStreet)。ポンドは英中銀の利上げのあとも上げを保てなかった。

資金円買い(157.66円)/ ドル横ばい(101.59、読み取り)/ ユーロ小幅売り(1.1222ドル)
情報元:Yahoo Finance、investingLive、FXStreet ほか2件

商品

WTI:90.52ドル(+2.40、+2.72%、11/5清算値、CNBC。investingLiveも90.52ドル。11/4終値88.12ドルはYahoo Finance CL=Fで確定し、前号の値と一致)

定点金(XAU/USD)直近20号
高 4,17010/13 安 3,87511/2 11/6 4,088ドル

Brent:98.29ドル(+3.67、+3.88%、11/5清算値、CNBC・Reuters配信。11/4終値94.62ドルはYahoo Finance BZ=Fで確定し、前号の値と一致)

金(現物):4,087.97ドル(11/5のセルを16:03 山岳部時間に読み取り、USAGOLD価格履歴。11/4確定値4,061.52ドルから+26.45ドル、+0.65%)。11/5の現物の終値は未確認。investingLiveは引け近くの現物を4,088.02ドル(+0.68%)と伝え、読み取りとほぼ同じ。日中はKitcoが4,128.54ドル(+1.74%)と表示した。前号で読み取りとして載せた11/4の4,063.34ドルは、確定値では4,061.52ドルだった(−1.82ドル。11/3確定値3,930.14ドルからは+3.34%)

金先物(COMEX期近):4,097.90ドル(11/5 16:59 ニューヨーク時間の読み取り、Yahoo Finance GC=F。終値ではない。参考値。11/4終値は4,073.00ドル)。12月限は日中に4,155.80ドルと10/22以来の高値をつけた(CNBC)

銀先物(COMEX期近):51.830ドル(11/5 16:59 ニューヨーク時間の読み取り、Yahoo Finance SI=F。11/4終値52.120ドルから−0.56%)

プラチナ先物:1,518.70ドル(11/5 16:59 ニューヨーク時間の読み取り、Yahoo Finance PL=F。11/4終値1,501.10ドルから+1.17%)

銅先物:6.2130ドル/ポンド(11/5 16:59 ニューヨーク時間の読み取り、Yahoo Finance HG=F。11/4終値6.4030ドルから−2.97%)

前号で読み取りとして載せた11/4の値は、確定した終値で銀52.120ドル(前号52.325)、プラチナ1,501.10ドル(同1,500.50)、銅6.4030ドル(同6.4110)だった

Macro Drivers(三軸)

実質金利:2.60%へ−4bp。株の急落で利上げ観測が削られ、追い風

金実質金利の低下が金を支えた
軽い側
  • 実質金利 2.60%(−4bp)
重い側
  • 株安による換金売り
XAU/USD4,088ドル▲ +0.65%4,084ドルをわずかに上回る

日中の4,128ドルからは押し戻された。雇用統計で利上げ観測が戻れば、4,062ドルと4,000ドルが試される。

ドル:101.59(読み取り)へ+0.08%。ほぼ横ばいで中立

地政学:ホルムズ海峡でのタンカーへの攻撃が続き、Eurasia Groupは合意の確率を10%へ下げた。前日にはげた戦争プレミアムの一部が戻った

資金フロー結論

金は株の投げ売りの日に、実質金利の低下で小幅に上げた。10/30はハイテク株の急落が換金売りを呼び、金も3,900ドルを割った(Kitco)。今回は株がそれより大きく下げたのに、金は日中に4,128ドルまで上げ、引けにかけて押し戻されても4,088ドルで終えた。銀は−0.56%、銅は−2.97%と、景気に敏感な金属は売られ、プラチナは+1.17%だった。金は前号のKitcoの抵抗4,084ドルをわずかに上回り、上は日中の4,129ドル、下は11/4確定値の4,062ドルと4,000ドル。

資金金小幅買い(+0.65%)/ 銅・銀売り(−2.97%、−0.56%)/ 原油買い戻し(WTI +2.72%、Brent +3.88%)
情報元:USAGOLD、Kitco、investingLive ほか8件

株

S&P 500:7,353.73(−334.89、−4.36%)(11/5終値、Yahoo Finance ^GSPC。FRED SP500の11/4分7,688.62は前号の値と一致)

注目木曜の主役
  • エヌビディア▼ −9.26%AIの設備投資の減速を警戒して急落
  • 半導体株指数▼ −12.25%2020年3月以来の大きな下げ幅

Nasdaq総合:24,315.00(−1,421.52、−5.52%)(11/5終値、Yahoo Finance ^IXIC)

ダウ平均:51,523.06(−1,833.06、−3.44%)(11/5終値、Yahoo Finance ^DJI。Fox Businessの伝えた値と一致)

ラッセル2000:2,729.89(−127.06、−4.45%)(11/5終値、Yahoo Finance ^RUT)

半導体株指数:9,011.14(−1,257.51、−12.25%)(11/5終値、Yahoo Finance ^SOX)

日経225: 61,077.90円(−1,110.73円、−1.79%、11/5終値、Yahoo Finance ^N225。各社の伝えた値と一致)

米国はAIと半導体に売りが集中し、指数ごと崩れた。エヌビディアは181.60ドル(−9.26%、Yahoo Finance)。Nasdaq100は−6.3%で、時価総額は2.3兆ドル減った(Yahoo Finance)。CNBCによると、半導体ETF(SOXX)は2020年3月以来の大きな下げで、全銘柄が6%超下げた。ラッセル2000も−4.45%と調整局面に入り、売りは小型株にも広がった。前日の選挙後の上げは一日で消えた。

東京は11/5の日中に、米国でのAI規制への警戒からアドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループが売られ、3銘柄で日経平均を1,800円程度押し下げた。日経平均は4日続落で、5月20日以来の安値となり、終値で200日移動平均線を下回った。一方でTOPIXは3,940(+45ポイント)と上げ、売りはAI関連に絞られた(株探、読売新聞)。この日の東京は米国の急落の前で、米国の下げは11/6の東京で反映される。

資金AI・半導体株売り(半導体株指数 −12.25%、エヌビディア −9.26%)/ 小型株売り(ラッセル2000 −4.45%)/ 日本の半導体株売り(日経平均 −1.79%)、それ以外の日本株買い(TOPIX +45ポイント)
情報元:Yahoo Finance、Fox Business、CNBC ほか7件

Crypto

BTC:80,443ドル(11/5 09:00 JST時点、CoinGecko 日次 UTC 0:00。24時間前比+3.95%)。これは11/4の米国セッションを含む値。11/5の米国セッションを含む値(11/6 09:00 JST時点)は、この号の時点で未確認

BTC現物ETFの資金フロー:+74.6百万ドル(11/4、米国の現物ETF合計、Farside)。11/3の−115.6百万ドルから流入に転じ、3営業日続いた流出が止まった

選挙の翌日に8万ドル台へ上げたBTCは、11/5のハイテク株の急落に巻き込まれた。Yahoo Financeは75,552.99ドル(−6.06%)、investingLiveは引け近くに75,861ドル(−5.69%)と伝え、いずれもこの媒体が固定する時点の値ではないが、Nasdaqの−5.52%とほぼ同じ幅で下げた。金が+0.65%で踏みとどまった日に、BTCはリスク資産として売られた。固定時点の値は翌号で確かめる。

資金BTC売り(報道で75,000ドル台、−6%前後)/ BTC現物ETF流入(11/4 +74.6百万ドル)
情報元:CoinGecko、Farside Investors、Yahoo Finance ほか1件

Volatility

VIX:28.18(11/5終値、11/4の16.61から+11.57、+69.66%、Yahoo Finance ^VIX。FRED VIXCLSの11/4分16.61は前号の値と一致)

日経VI:33.56(11/5終値、Yahoo Finance ^NKVI.OS)。前日比は書かない。比べる11/4の値(24.98)は、前号で日中の安値と同じ値だったため終値として扱わなかったもので、確かめられていない

MOVE指数:97.92(11/5終値、11/4の93.88から+4.31%、Yahoo Finance ^MOVE)

米ハイイールド債スプレッド:3.32%(11/4時点、FRED BAMLH0A0HYM2。11/3の3.40%から−8bp)

VIXは一日で7割上げ、選挙当日の11/3の20.83を大きく超えた。Yahoo Financeは2年余りで最大の一日の上げと伝えた。MOVEも97台へ上げたが+4.31%にとどまり、債券は株ほど慌てていない。HYスプレッドは株が上げた11/4に3.32%へ縮んでおり、11/5の急落がクレジットに及んだかは1〜2営業日後の値で確かめる。東京の日経VIは11/5に33.56で、米国の急落の前から高い水準にあった。

情報元:Yahoo Finance、FRED ほか2件

今日の資金フロー

民主党の勝利AI規制への警戒で半導体株が投げられる利上げ観測が後退し2年債が急低下金は小幅高 / BTCは株と一緒に売り
資金AI・半導体株売り(半導体株指数 −12.25%、Nasdaq −5.52%、S&P500 −4.36%)
資金米国債の短い年限買い(2年 4.46%、−12bp)/ 実質金利低下(2.60%、−4bp)
資金金小幅買い(4,088ドル、+0.65%)/ 銅売り(−2.97%)
資金原油買い戻し(WTI 90.52ドル、+2.72%)/ 円買い(157.66円)

総括:前日に戦争の終わりとして買われた選挙の結果が、AIの設備投資への逆風として売り直された。株の急落が利上げ観測を削り、実質金利の低下が金を支えた。10/30のような換金売りは金には出ていない。


マーケットポジション(中期の歪み)

最大の歪みは、強い雇用と後退した利上げ観測のずれである。失業保険の申請は18.9万件と少なく、Fed高官も緩やかな利上げを支持したのに、12月の利上げ確率は株の急落だけで82.7%から70.1%へ下がった。11/6の雇用統計が強ければ、このずれは短い年限の売りとして戻りうる。

二つ目は、AI株の投げと、規制の中身のずれ。売りの理由は民主党の議会がデータセンターを制限するという見通しで、具体的な法案が出たわけではない。新しい議会は1月からで、Nasdaq100が一日で2.3兆ドルを失った分、見通しが外れたときの戻りも大きくなりうる。逆に、AIの設備投資を支えにしてきた電力・半導体の需要の見方が崩れれば、売りは長引く。

三つ目は、金と他のリスク資産の分かれ。株が投げられた日に金は上げ、BTCと銅は売られた。10/30は株安が金の換金売りを呼んだが、今回はそうならなかった。実質金利の低下が支えだとすれば、雇用統計で実質金利が戻ったとき、金も同じ支えを失う。


Next Flow(短期)

シナリオA:4,129ドルを上抜け、4,150ドル台へ

11/6の雇用統計が予想を下回り、株の急落と重なって12月の利上げ観測がさらに後退する2年債と実質金利が一段と下げ、実質金利が2.6%を割り込む金は11/5の日中の高値4,129ドルを上抜け、4,150ドル台へ進む

シナリオB:4,062ドルを割り込み、4,000ドルを試す

雇用統計が強く、利上げ観測が8割台へ戻る。あるいはAI株の売りが続き、損失を埋める換金売りが金にも及ぶ実質金利の戻りとドル高で、金は11/4確定値の4,062ドルを割り込み、4,000ドルの節目を試す

シナリオC:雇用統計のあとも4,062〜4,129ドルにとどまる

雇用統計は予想に近く、利上げ観測は7割前後で落ち着く。株は売りが一服し、原油は90ドル前後で協議とタンカー攻撃の報道に振れる金は4,062ドルと4,129ドルの間で週を終える

判定は11/6の米国セッションを扱う11/9号で行う。


Market Bias(短期)

リスクオフ。民主党の勝利がAI規制への警戒として読み直され、半導体株指数は−12.25%、S&P500は−4.36%と急落し、VIXは28台へ上げた。株の急落で12月の利上げ確率は約7割へ下がり、2年債と実質金利が下げて、金は4,088ドルと底堅い。11/6の雇用統計で利上げ観測が戻るかどうかが、金の4,062〜4,129ドルの範囲を抜ける向きを決める。

最優先の監視項目は3つ。

  • 指標:11/6の米10月雇用統計。強ければ12月の利上げ観測と2年債が戻る
  • 株:AI・半導体株の売りが止まるか。続けば金やBTCにも換金売りが広がりうる
  • 金:4,100ドルを保てるか。上は日中の高値4,129ドル、下は4,062ドルと4,000ドル

本日の市場スケジュール(JST)

  • 11/6 22:30 米10月雇用統計
  • 中間選挙の未確定の上院選(アラスカ、ミシシッピ)の開票
情報元:Yahoo Finance、CNBC

2026/11/06 08:30 JST 時点。主要トリガーは民主党の勝利で強まったAI規制への警戒と半導体株指数の−12.25%、S&P500の−4.36%とVIXの28.18、70.1%へ下がった12月の利上げ確率と4.46%へ下げた米2年債、4,088ドルで底堅かった金、タンカー攻撃で90ドル台へ戻したWTI。