XAU / USD3,875−3.68%ドル指数 DXY101.88−0.16%米10年金利4.94%−4bp実質金利 10Y2.60%−3bpWTI原油104.12+2.08%S&P 5007,580.07−1.82%日経22563,290.11−2.12%BTC / USD77,474+0.32%
No. 30平日更新
2026年11月2日(月)
TEITEN定点資金の流れで読む、今日の市場
No. 302026年11月2日(月)

2026/11/02(月)|金は3,875ドルへ3.68%安で1年ぶりの安値。インテル29%安でNasdaqは−2.86%、米10年債は4.94%へ低下、WTIはホルムズの攻撃で104ドル台

10/30の米国は、インテルが決算の見通しで28.6%下げ、Nasdaqは−2.86%、半導体株指数は−7.20%。資金は米国債へ移り、10年債は4.94%、実質金利は2.60%へ下がった。ドル指数も101.88と小幅安だったが、金はUSAGOLDの確定値で3,875.20ドル(−3.68%)と1年ぶりの安値へ沈み、銀は−5.59%。原油だけがホルムズのタンカー攻撃で上げた。

Financial and Marketing M16編集:村瀬 一郎2026.11.02 発行更新 08:40 JST
XAU / USD
3,875
−3.68%
ドル指数 DXY
101.88
−0.16%
米10年金利
4.94%
−4bp
実質金利 10Y
2.60%
−3bp
WTI原油
104.12
+2.08%
S&P 500
7,580.07
−1.82%
日経225
63,290.11
−2.12%
BTC / USD
77,474
+0.32%
本日の要点
  1. 金はUSAGOLDの確定値で3,875.20ドル、10/29確定値4,023.23ドルから−3.68%。Kitcoは1年ぶりの安値と伝えた。銀先物は−5.59%、プラチナは−3.93%。
  2. インテルが決算の見通しで−28.58%、半導体株指数は−7.20%(Yahoo Finance)。Nasdaqは−2.86%、S&P500は−1.82%。10月のNasdaqは−5.2%だった。
  3. 米10年債は4.94%(−4bp)、2年債は4.56%(−5bp)、実質金利は2.60%(−3bp)と下がった(財務省)。ドル指数は101.88(−0.16%)。金利もドルも金の逆風ではなかった。
  4. WTIはホルムズ海峡のタンカー攻撃で+2.08%の104.12ドル。最終取引日のBrent12月限は117.64ドル、1月限は113.43ドル(The Globe and Mail)。
  5. 日経225は−2.12%の63,290.11円、日経VIは33.82へ急上昇。BTC現物ETFは10/30に6.43億ドルの流出(Farside)。
テクニカル・レベル
  1. レジスタンス4,02310/29のUSAGOLD確定値(4,023.23ドル)。急落の起点
  2. レジスタンス3,99610/23のUSAGOLD確定値(3,996.18ドル)。4,000ドルの節目のすぐ下
  3. レジスタンス3,910Kitcoが挙げる上値の抵抗帯(3,890〜3,910ドル)の上端
  4. 現在値3,87510/30のUSAGOLD確定値(3,875.20ドル)。11/1 16:04 山岳部時間の読み取りは3,874.99ドル
  5. サポート3,800Kitcoが挙げる支持帯(3,780〜3,800ドル)の上端
  6. サポート3,780同じ支持帯の下端

2026/11/02 08:40 JST(10/30の米国セッションを扱います)


Macro Theme

10/30の米国は、AI関連の決算売りが3日目に入り、半導体へ広がった日だった。インテルは10〜12月期の見通しが予想に届かず、92.07ドルから65.76ドルへ−28.58%下げた(Yahoo Finance INTC)。フィラデルフィア半導体株指数は−7.20%、Nasdaqは−2.86%、S&P500は−1.82%、ダウは−1.09%。前日に上げた小型株のラッセル2000も−1.66%と下げ、10/29のような「大型から小型への入れ替え」では済まなかった。10月の月間でNasdaqは−5.2%、S&P500は−1.2%、ダウは+1.5%だった(Yahoo Finance)。

資金フロー今日の流れ
  1. インテル 29%安
  2. 米国債へ 逃避
  3. 原油は タンカー攻撃
  4. 金は 3.7%安
インテルの決算見通しが予想に届かず
半導体株の売り 半導体株指数 −7.20%
米国債の買い 米10年債 4.94%
金は1年ぶりの安値 3,875ドル
銀は5%超の下げ 銀先物 49.276ドル
BTC現物ETFは流出 10/30 6.43億ドル

AI関連の決算売りが3日目に入った。資金は米国債へ逃げ、金と銀は現金をつくるために売られた

資金は米国債へ逃げた。10年債は4.94%へ4bp、2年債は4.56%へ5bp、実質金利は2.60%へ3bp下がり、ドル指数も101.88へ小さく下げた(財務省、Yahoo Finance)。金にとっては追い風の並びである。それでも金はUSAGOLDの確定値で3,875.20ドルと、10/29確定値の4,023.23ドルから−3.68%下げた。Kitcoは1年ぶりの安値と伝え、米国債の利回りが下がる中での下げは、金融市場全体の換金売りが主因だと書いた。銀先物は−5.59%、プラチナは−3.93%。原油だけが、ホルムズ海峡のタンカー攻撃で上げた。

週末を挟んだ週明けの取引開始の直後、金は11/1 16:04 山岳部時間の読み取りで3,874.99ドルと、金曜の水準から動いていない。

資金半導体・AI関連株売り(インテル −28.6%、Nasdaq −2.86%)米国債へ / 金・銀換金売り(金 3,875ドル)/ 原油買い(WTI 104.12ドル)

Market Drivers

① インテルが約29%安、半導体株指数は−7.20%

インテルは決算で示した10〜12月期の見通しが予想に届かず、10/30は−28.58%の65.76ドルで引けた(Yahoo Finance)。ロイター(Devdiscourse配信)は「29%近く急落した」と伝え、StockTitanは数十年で最悪の一日と書いた。前日引け後に決算を出したアマゾンは243.79ドルから240.35ドルへ−1.41%、エヌビディアは213.66ドルから204.64ドルへ−4.22%、アップルは348.91ドルから344.63ドルへ−1.23%(いずれもYahoo Finance)。フィラデルフィア半導体株指数は11,518.20から10,688.80へ−7.20%(Yahoo Finance ^SOX)。

10/29のアルファベットに続き、AIへの投資が利益に結びつくかの選別が半導体に及んだ。前日は小型株が上げて「AI関連の大型株からの入れ替え」にとどまったが、10/30はラッセル2000も−1.66%と下げ、株全体が売られた。

② 連銀総裁が利上げに触れても、米国債は買われた

セントルイス連銀のムサレム総裁はインフレが「高すぎ、広がっている」として「早く」動く必要に触れ、リッチモンド連銀のバーキン総裁も追加の利上げがありうると述べた(Yahoo Finance)。FF金利先物からの算出では、12月の会合での利上げは0.70回分を織り込んでいる(TEITEN 週次 第44週の算出値。CME FedWatch の値そのものではない)。

それでも10年債は−4bp、2年債は−5bpと買われた。利上げ観測より、株安からの逃避の買いが一日の金利を決めた。2年と10年の差は37bpから38bpへほぼ変わらない。

③ ホルムズ海峡のタンカー攻撃で原油は上昇、日銀は据え置き

ホルムズ海峡でタンカーが攻撃され、WTIは+2.12ドル(+2.08%)の104.12ドル、最終取引日のBrent12月限は+2.76ドル(+2.4%)の117.64ドルで清算した(The Globe and Mail)。より取引の多いBrent1月限は+2.63ドルの113.43ドル(同)。日銀は10/30に政策金利を1.25%程度で据え置き、採決は8対1で高田委員が1.50%への利上げを提案して否決された。展望レポートは基調的な物価上昇率を2%の目標と「おおむね整合的な水準」と判断した(日本経済新聞、外為どっとコム)。

原油高はインフレと利上げの観測を支える材料だが、10/30は株安のほうが強かった。期待インフレ率(10年BEI)は2.34%と−1bpで、原油の上げは債券の値付けに表れていない。

情報元:


金利(起点)

米10年債利回り:4.94%(10/30、財務省 日次イールドカーブ。10/29の4.98%から−4bp。FRED DGS10の10/29分4.98%は前号の値と一致)

金利利上げ観測より逃避の買い
米10年債4.94%▼ −4bp2年債との差は38bp
実質金利2.60%▼ −3bp
株安が債券の買いを呼んだ

10年債は4.94%、2年債は4.56%へ。実質金利は−3bp、期待インフレ率は−1bp。原油高より株安の逃避が勝った。

定点米10年債利回り直近20号
高 5.31%10/6 安 4.94%11/2 11/2 4.94%

米2年債利回り:4.56%(10/30、財務省。10/29は4.61%で−5bp)

米30年債利回り:5.31%(10/30、財務省。10/29は5.32%で−1bp)

日本10年債利回り:2.876%(10/29時点、財務省の最新掲載分。10/28の2.867%から+0.9bp。10/30分は未掲載)

実質金利(TIPS10年):2.60%(10/30、財務省 実質利回りカーブ。10/29の2.63%から−3bp。FRED DFII10の10/29分2.63%は前号の値と一致)

期待インフレ率(10年BEI):2.34%(10/30時点、FRED T10YIE。10/29は2.35%で−1bp)

連銀総裁が利上げに触れた日に、短い年限ほど買われた。10年債の−4bpは、実質金利の−3bpと期待インフレ率の−1bpに分かれ、下げの大半は実質金利による。原油が2%上げても期待インフレ率はほとんど動かず、株安からの逃避で国債そのものが買われた形である(推測を含む)。10年債は4.9%台へ下がり、30年債は−1bpにとどまって、曲線の長い端は動かなかった。日米の金利差は10/29の値どうしで約2.10ポイント(4.98% − 2.876%)。

資金名目4.94%(−4bp)実質2.60%(−3bp)+ 期待インフレ2.34%(−1bp)(10/30)
資金米国株(半導体・AI関連)米国債短中期で買い(2年 −5bp、10年 −4bp、30年 −1bp)

情報元:


ドル

DXY:101.88(10/30終値、Yahoo Finance DX-Y.NYB。10/29終値102.04から−0.16%)。前号で読み取り101.85と載せた10/29は、終値102.04で確定した(10/28終値102.19から−0.15%)

定点ドル指数(DXY)直近20号
高 102.5310/15 安 101.6210/23 11/2 101.88

USD/JPY:157.52(10/30 ニューヨーク17時、10/29の157.69から−0.11%、Yahoo Finance JPY=X 1時間足)

EUR/USD:1.1162(10/30 ニューヨーク17時、10/29の1.1183から−0.19%、Yahoo Finance EURUSD=X 1時間足)

株が大きく下げた日でも、ドルは逃避先として買われなかった。ドル指数は米国債の利回りの低下に沿って小さく下げ、ユーロも小幅安で、ドルの動きは小さい。ドル円は日銀の据え置きの直後に157.12円まで円が買われたが(外為どっとコム)、ニューヨーク17時には157円台半ばに戻した。

資金ドル小幅売り(DXY 101.88)/ 円ほぼ横ばい(157.52円)/ ユーロ小幅売り(1.1162ドル)

情報元:


商品

WTI:104.12ドル(+2.12、+2.08%、10/30終値、Yahoo Finance CL=F。The Globe and Mailの清算値と一致)

定点金(XAU/USD)直近20号
高 4,17010/13 安 3,87511/2 11/2 3,875ドル

Brent:12月限は117.64ドル(+2.76、+2.4%、10/30の清算値で最終取引日、The Globe and Mail)。より取引の多い1月限は113.43ドル(+2.63、10/29の110.80ドルから+2.37%、同。Yahoo Finance BZ=Fの10/30終値113.43と一致)。期近は1月限に替わり、表示上の水準は4ドルほど下がる

金(現物):3,875.20ドル(10/30 USAGOLD価格履歴の確定値。10/29確定値4,023.23ドルから−148.03ドル、−3.68%)。前号で読み取り4,025.63ドルと載せた10/29は、4,023.23ドルで確定した(10/28確定値4,067.55ドルから−1.09%)。11/1 16:04 山岳部時間の読み取りは3,874.99ドル。Kitcoは午後の時点で3,879.90ドル(−3.52%)と伝えた

金先物(COMEX期近):3,898.90ドル(10/30終値、Yahoo Finance GC=F。10/29終値4,031.40ドルから−3.29%。参考値)

銀先物(COMEX期近):49.276ドル(10/30終値、Yahoo Finance SI=F。10/29終値52.191ドルから−5.59%)

プラチナ先物:1,436.00ドル(10/30終値、Yahoo Finance PL=F。10/29終値1,494.80ドルから−3.93%)

銅先物:6.4820ドル/ポンド(10/30終値、Yahoo Finance HG=F。10/29終値6.5810ドルから−1.50%)

Macro Drivers(三軸)

実質金利:2.60%へ−3bp。追い風

金追い風でも1年ぶりの安値
軽い側
  • 実質金利 2.60%(−3bp)
  • ドル 101.88(−0.16%)
重い側
  • 株安の換金売り
XAU/USD3,875ドル▼ −3.68%3,890〜3,910ドルの抵抗帯の下

金利の低下と換金売りは、同じAI株安から生まれた。株の売りが止まるまで、追い風は金に届きにくい。

ドル:101.88へ−0.16%。小さな追い風

地政学:ホルムズ海峡のタンカー攻撃。原油は上げたが、金の買いにはつながらなかった

資金フロー結論

三軸のうち二つが追い風で、地政学の材料も出たのに、金は1日で3.68%下げた。Kitcoは、米国債の利回りが下がる中での急落は金融市場全体の換金売りによるもので、持ち高の整理も重なったと書いた。銀は−5.59%と金より大きく下げ、Kitcoは産業需要への懸念も重なったとした。銅も−1.50%と下げており、景気に近い金属ほど売られた。株の損失を埋めるための現金化が、値上がりしていた貴金属に集中したと読むのが近い(推測を含む)。金はKitcoが挙げる3,890〜3,910ドルの抵抗帯の下にあり、次の支持は3,780〜3,800ドルになる。

資金金・銀・プラチナ換金売り(金 −3.68%、銀 −5.59%)/ 原油買い(WTI +2.08%、ホルムズの攻撃)

情報元:


株

S&P 500:7,580.07(−140.32、−1.82%)(10/30終値、Yahoo Finance ^GSPC。FRED SP500の最新は10/28分7,743.98で前号の値と一致)

注目金曜の主役
  • インテル▼ −28.58%見通しが届かず約29%安
  • 日経VI▲ +31.09%33台へ急上昇

Nasdaq総合:25,437.00(−747.70、−2.86%)(10/30終値、Yahoo Finance ^IXIC)

ダウ平均:51,770.31(−572.29、−1.09%)(10/30終値、Yahoo Finance ^DJI)

ラッセル2000:2,811.84(−47.38、−1.66%)(10/30終値、Yahoo Finance ^RUT)

日経225: 63,290.11円(−1,369.36円、−2.12%、10/30終値、Yahoo Finance ^N225)

米国は半導体を中心に全面安だった。インテル −28.58%、エヌビディア −4.22%、半導体株指数 −7.20%に対し、ダウは−1.09%にとどまった。前日に上げた小型株も売られ、AI関連から他の株へ資金を移す動きは一日で止まった。10月のNasdaqは−5.2%と大きく下げ、ダウは+1.5%と月間で上げた(Yahoo Finance)。

東京は10/30、アルファベット・アマゾンの売りを受けて半導体関連が売られ、日経平均は一時1,900円を超えて下げた(外為どっとコム)。10/29までの3日続伸の上げの大半を返した。インテル急落と半導体株指数の−7.20%は東京の引け後の出来事で、11/2の東京に持ち越される。11/3は文化の日で東京は休場。

資金米国の半導体・AI関連株売り(半導体株指数 −7.20%)小型株も売り(ラッセル2000 −1.66%)/ 日本株売り(日経平均 −2.12%、10/30)

情報元:


Crypto

BTC:77,474ドル(11/1 09:00 JST時点、CoinGecko 日次 UTC 0:00。24時間前比+0.32%)。10/30のUTC 0:00の値は77,839ドルで、前号の78,718ドル(10/30 08:04 JST時点)から大きくは動いていない

BTC現物ETFの資金フロー:−643.2百万ドル(10/30、米国の現物ETF合計、Farside)。前号で未確認とした10/29分は+17.2百万ドル、10/28分は+137.3百万ドル(同)

価格は7万7千ドル台で踏みとどまったが、ETFからは6.43億ドルが抜けた。Nasdaqが−2.86%下げた日に、米国の現物ETFから大きく資金が流出しており、株と同じリスク資産として持ち高が落とされた。実質金利の低下は金と同じくBTCにも届いていない。金が−3.68%と下げた日に、BTCは週末を通して下げ幅を広げておらず、今回は金のほうが値動きが大きい。

資金BTC現物ETF流出(10/30 −6.43億ドル)/ BTC7万7千ドル台で横ばい

情報元:


Volatility

VIX:19.42(10/30終値、10/29の17.20から+2.22、+12.91%、Yahoo Finance ^VIX。FRED VIXCLSの10/29分17.20は前号の値と一致)

日経VI:33.82(10/30終値、10/29の25.80から+8.02、+31.09%、Yahoo Finance ^NKVI.OS)

MOVE指数:100.20(10/30終値、10/29の93.54から+7.12%、Yahoo Finance ^MOVE)

米ハイイールド債スプレッド:3.26%(10/29時点、FRED BAMLH0A0HYM2。10/28の3.14%から+12bp)

株・債券・クレジットでそろって緊張が上がった。VIXは19台へ、MOVEは100台へ上げた。HYスプレッドもアルファベット急落の10/29に3.26%へ12bp広がり、10/30の株安はまだ反映していない。東京は日経VIが33台へ跳ね、日米の比は約1.7倍と前号の1.5倍から開いた。VIXは20を下回っており、パニックと呼べる水準ではない。

情報元:


今日の資金フロー

インテルの急落半導体・AI関連株の売り米国債へ / 金・銀は換金売り、原油は攻撃で買い
資金米国の半導体・AI関連株売り(インテル −28.6%、半導体株指数 −7.20%、Nasdaq −2.86%)
資金米国債買い(10年 4.94%、2年 4.56%、実質 2.60%)/ BTC現物ETF流出(−6.43億ドル)
資金金売り(3,875ドル、−3.68%)/ 銀大きく売り(−5.59%)/ 原油買い(WTI 104.12ドル)/ ドル小幅売り(101.88)

総括:AI関連の決算売りが半導体へ広がり、資金は米国債へ逃げた。実質金利もドルも下がったが、金は株の損失を埋める現金の出どころとして1日で3.68%下げ、1年ぶりの安値になった。原油だけがホルムズの攻撃で上がり、利上げ観測の支えになっている。


マーケットポジション(中期の歪み)

最大の歪みは、金と実質金利の向きのずれが3日続いたことである。実質金利は10/28の2.67%から10/30の2.60%へ下がり、ドル指数も102.19から101.88へ下げたのに、金は4,067.55ドルから3,875.20ドルへ4.7%下げた。金利とドルで説明できない下げは、換金売りと持ち高の整理によるものとみられ(推測を含む)、止まるかどうかは株の売りしだいになる。株が落ち着けば、積み上がった金利とドルの追い風が改めて効く余地がある。

二つ目は、原油高と債券の値付けのずれ。WTIは104ドル台、Brent1月限は113ドル台で、Brentはホルムズの攻撃のたびに上げているが、期待インフレ率は2.34%から動かない。株安の逃避が続く間は国債が買われるが、株が落ち着いたときに原油高が金利の押し上げとして表れる順番になりうる。

三つ目は、12月の利上げ観測と短い年限の買いのずれ。算出で0.70回分の利上げを織り込み、連銀総裁も利上げに触れているのに、2年債は4.56%まで下がった。11/6の雇用統計がこのずれを解く材料になる。


Next Flow(短期)

シナリオA:3,910ドルを上抜け、4,000ドルの節目を試す

11/2のアップルの決算とISM製造業が株の売りを止め、換金売りが一巡する。実質金利が2.6%を割り込む3日続けて効かなかった金利とドルの追い風が金に届き、Kitcoの抵抗帯の上端3,910ドルを上抜けて、3,996ドルと4,000ドルの節目を試す

シナリオB:3,800ドルを割り込み、3,780ドルを試す

半導体・AI関連の売りがアップルやほかの大型株に広がる。あるいはホルムズの攻撃が続いてBrentが上げ、利上げ観測が強まって実質金利の低下が止まる換金売りが続き、金はKitcoの支持帯3,780〜3,800ドルの上端を割り込み、3,780ドルを試す

シナリオC:11/3の中間選挙まで3,800〜3,910ドルにとどまる

株は落ち着かないが売りが広がりもせず、原油は100ドルを挟んで動く金は支持帯の上端3,800ドルと抵抗帯の上端3,910ドルの間で、中間選挙の結果(日本時間11/4)を待つ

判定は中間選挙の結果が出たあとの号で行う。


Market Bias(短期)

弱気。実質金利もドルも下がったのに、金は3.68%下げて1年ぶりの安値へ沈み、銀は5%超下げた。株の損失を埋める換金売りが、金利の追い風を3日続けて上回っている。AI関連の売りが止まるまで、3,800ドルの支えを試す展開を想定する。

最優先の監視項目は3つ。

  • 株:11/2のアップルの決算(ロイター)。AI関連の売りが止まるか、ほかの大型株へ広がるか
  • 金:Kitcoの支持帯3,780〜3,800ドルを保つか。上は抵抗帯の上端3,910ドル
  • 政治:11/3の米中間選挙(結果は日本時間11/4)と、選挙後のイランへの対応

本日の市場スケジュール(JST)

  • 11/2 米10月ISM製造業景況指数、アップルの決算
  • 11/3 米中間選挙(結果は日本時間11/4)、日本は文化の日で休場
  • 11/5 英中銀(BoE)の政策金利
  • 11/6 米10月雇用統計

情報元:


2026/11/02 08:40 JST 時点。主要トリガーは約29%下げたインテル、−7.20%の半導体株指数、4.94%へ下がった米10年債、金利低下とドル安でも3.68%下げて1年ぶりの安値の3,875ドルとなった金、タンカー攻撃で104ドル台へ上げたWTI。